湘南モーツァルト愛好会

第41回例会の内容紹介


若きモーツァルティアンのためのコンサート



@ピアノ・ソナタ ハ短調 K.330

  第1楽章 アレグロ・モデラート     宮下朋子

Aキラキラ星変奏曲 ハ長調 K.263

                        田中洋一

Bピアノ・ソナタ ニ長調 K.576


 第1楽章 アレグロ            高木陽子
 

Cフルート・ソナタ ト長調 K.301

 第1楽章 アレグロ・コン・スピリート
 第2楽章 アレグロ
                 フルート:佐藤晶子
                  ピアノ:大橋めぐみ

Dピアノ・ソナタ 変ロ長調 K.570


  全曲                  春原恵子

Eフルート協奏曲 No2 ニ長調 K.314

  全曲              フルート:青木三木栄
                 
ピアノ :石橋尚子

Fヴァイオリン・ソナタ 変ロ長調 K.378

  全曲           ヴァイオリン:大田也寸子
                    ピアノ:春原恵子


 

プログラムによせて

                             井上太郎 



 初めての試みである今回の「若きモーツアルティアンのためのコンサート」では会員が推薦した12名のアーティストから提出されたテープを、会員から立候補した審査員の方々に、名前を明かさずに審査していただくやり方で、出演者を決めました。審査にあったのは、八代正雄(K.526)、田村利七(K.320)、桶谷理喜(K.174)、坪井愛子(K.319)の4氏です。綿密な審査のご苦労に、改めてお礼を申し上げます。
 全部で7曲、9人の若いアーティストが演奏する今日の曲目は、全てモーツアルトのよく知られた曲ばかりです。@のピアノ・ソナタ(K.330)の第1楽章は、上機嫌の時のモーツアルトの指から即興的に生まれたような曲です。
Aの原題は「ああお母さん、あなたに申しましょう」による12の変奏曲です。
Bのピアノソナタ(K.576)は、モーツアルトの最後のソナタで、第1楽章では対位法を生かす高度な技術が必要です。
Cの原曲はヴァイオリン・ソナタです。しかし最初はフルート・ソナタとして考えられたことが、自筆譜を見るとわかります。
Dのピアノ・ソナタ(K.570)の第1楽章、第2楽章は共に穏やかな美しさを持ち、時に哀愁を漂わせますが、第3楽章は一転して踊るような楽しさです。
 後半のプログラムの最初、Eのフルート協奏曲の原曲の伴奏はオーケストラですが、今日はピアノの伴奏で演奏されます。なおこの曲にはハ長調のオーボエ協奏曲として書かれた写筆譜があり、果たしてどちらが先に書かれたのか学者の間でも結論が出ていません。いずれにしろ、すばらしい魅力に溢れた曲です。
 最後のFの変ロ長調のヴァイオリン・ソナタは、とりわけ人気の高い曲です。私はこの曲をモーツアルトの「スプリングソナタ」と名付けたいと「モーツァルトのいる部屋」(ちくま学芸文庫)に書きました。
 若きモーツァルティアンたちの今日の演奏を、心から期待しております。 



出演者のプロフィール

宮下朋子(ピアノ)

桐朋学園大学短期大学部卒業。現在専攻科1年在学中・第10回ピアノ・オーディションにて奨励賞受賞。
(推薦者:五十嵐幸子K.548)

田中洋一(ピアノ)

1965年生。京都大学理学部(数学専攻)卒業。ピアノ及び室内楽を岡田知子、小林道夫の両氏に師事。1991年ザルツブルクのモーツァルト音楽院におけるドイツリートマスタークラスに参加1993年東京バリオホールにてオール・モーツアルト・プロによるリサイタルを開催。
(推薦者:新飯田芙美子 K.563)

高木陽子(ピアノ)

1969年生。桐朋学園大学音楽部に学び、1990年パリ国立高等音楽院に入学、93年ピアノマスタープレイヤーズコンクールに参加。マリーズ・シュアン・ピアノ国際コンクール第3位。94年同院卒業、帰国。浜離宮朝日ホール、府中の森ウイーンホールにてジョイント・リサイタル、96年世田谷美術館にてリサイタルを開催する。辻井雅子、関晴子、V.YANKOFF、J.ROUVIER、P.DEVOYON の各氏に師事。
(推薦者:五十嵐幸子K.548)

佐藤晶子(フルート)

東1968年生。91年国立音楽大学器楽部フルート科卒業。93年渡独、パウル・マイゼン、ペーター・ルーカス・グラーフなどの講習会に参加。95年ジョイントコンサート、96年北西ドイツフィルハーモニー管弦楽団と協演(CD収録)、97年デトモルト音楽祭ミュンター校卒業、帰国。石原利矩、酒井英明、ウルズラ・ヴュスト、マティアス・リュータスの諸氏に師事。
(推薦者:佐藤瑛子 K.239)

大橋めぐみ(ピアノ伴奏)

桐朋学園大学音楽部ピアノ科卒業。96年マリンピストの浜真由美氏とジョイント・リサイタルを開催。金沢桂子、秦はるひ、宮地麻里子、の各氏にピアノを、室内楽を岩崎淑、野平一郎、北村薫、鈴木良昭の各氏に師事。

春原恵子(ピアノ)

1992年武蔵野音楽大学大学院音楽研究科ピアノ専攻終了。銀座ヤマハホールにてリサイタルを開催。93年第8回練馬文化センター新人オーディションにて最優秀賞を受賞。94年藤沢リラホールにてリサイタルを開催。第18回ピティナ・ピアノコンペテションのソロ部門特級金賞受賞。95年津田ホールにてヴァイオリンとのデュオリサイタルを開催。96年第6回日本モーツアルト音楽コンクールのピアノ部門第2位入賞(1位なし)津田ホールにてリサイタルを開催。97年イイノホールにて日本モーツアルト協会月例会に出演。佐藤吉五郎、中川和議、米谷治郎、レギナ・スメンジャンカ、ゲオルク・ヴァシャヘリー、ベラ・シキ、コンスタンティン・ガネフ、ジュリア・ガネフの各氏に師事。
(推薦者:赤池美枝子 K.6)

青木三木栄(フルート)

専修大学文学部英米文学科中退後、桐朋学園大学音楽部に入学し、95年同校を首席で卒業。第63回読売新人演奏会、東京文化会館新進音楽家デビューコンサートに出演。第11回日本管楽器コンクール、フルート部門第4位入選。97年桐朋学園大学研究科終了。藤沢リラホールにてリサイタルを開催。フルートを峰岸壮一、飯島和久の両氏に、室内楽を野平一郎、鈴木良昭、二宮和子の各氏に師事。
(推薦者:赤池美枝子 K.6)

石橋尚子(ピアノ伴奏)

桐朋学園大学音楽部を卒業と同時に同大学管楽器伴奏研究員となり、管楽器とのアンサンブルを学ぶ。93年よりフルートの工藤重典氏のマスタークラスにピアニストとして参加する。第15,17回霧島国際音楽祭に出演。現在母校の嘱託演奏員。ピアノを北村陽子氏に、演奏法、室内楽をH.PUIG-ROGET,廻由美子の両氏に師事。

大田也寸子(ヴァイオリン)

1990年東京芸術大学音楽部卒業。笠原直子、深山尚久、原田幸一郎、ベラ・カトーナの各氏に師事。卒業後バロック・ヴァイオリンをキャサリン・マッキントッシュ氏に、古楽奏法を大橋俊成氏に師事。コレギューム・アルジェントゥムのメンバー。
(推薦者:桶田美紀子 k.448)

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