湘南モーツァルト愛好会

第45回例会の内容紹介

LD東京オペラシンガースによる

   モーツアルトのオペラ・ハイライト

 

  平成10年6月7日 14:00 藤沢リラホール (第45回) 

    
くドン・ジョヴァンニ>K.527より 
@アリア「カタログの歌」(レポレッロ) 
A二重唱「姿を消して、むごい人、姿を消して」 
  (ドンナ・アンナとドン・オッターヴィオ) 
B二重唱「あそこで、手に手を取り合い」 
  (ドン・ジョヴァンニとツェルリーナ) 
Cアリア「彼女の平安はわが願い」 
  (ドン・オッターヴィオ) 
Dカンツォネッタ「窓辺においで」 
  

<フィガロの結婚>K.492より 
@アリエッタ「恋とはどんなものかご存知の 
 ご婦人方」(ケルビーノ) 
A二重唱「なんとやわらかな西風が」 
  (伯爵夫人とスザンナ) 
Bアリア「憧れの人の腕の中に」(スザンナ) 

        <休 憩> 
<コジ・ファン・トゥッテ>K.588より 
@三重唱「風よおだやかに」 
  (フィオルディリージ、ドラベッラ、 
   アルフォンゾ) 
Aアリア「いとしい人の愛のそよかぜは」 
  (フェランド) 
B二重唱「このハートをあなたに」 
  (ドラベッラとグリエルモ) 
C二重唱「もうすぐ、いとしい人の胸に」 
  (フィオルディリージとフェランド) 

<レクィエム>K.826より(いすれも三重唱) 
@「不思議なラッパ」 
A「思い出し給え」 
B「ほむべきかな」 
 
 

 曲 目 解説

                           井上太郎

 

 今回はモーツァルトの3つのオペラ・プッファの中から、有名なアリアや重唱を楽しんでいただき、最後に《レクィエム》の中の三重唱を聴いていただきます。 

                   *       * 

 まず《ドン・ジョヴァンニ》からレポレッロの有名な「カタログの歌」です。ものにした女はイタリアで640人、ドイツで231人、フランスで100人、トルコで91人、そしてスペインではなんと1003人というわけです。合計は何人になるでしょうね。 
 次はドン・ジョヴァンニに殺された父を見て驚き、一瞬気を失ったドンナ・アンナが、気付け薬を持ってきた許婚者のドン・オッターヴィオに絶望の気持ちを訴えるところから始まる二重唱です。 
 3曲目はドン・ジョヴァンニが村娘ツェルリーナを誘惑する有名な二重唱です。 
 4曲目に唱われるドン・オッターヴィオのアリアはプラハ初演の後、ウィーン初演の際に書かれたもので、モーツァルトのテノールのアリアの傑作の一つです。 
 5曲目は第2幕でドン・ジョヴァンニがマンドリンを弾きながら唱うセレナードです。 

                  *      * 

 《フイガロの結婚》は、まず小姓のケルビーノが唱う第1幕の有名なアリエッタからで、思春期の少年の多感な思いがこめられた、どなたもご存じの曲です。 
 次は伯爵夫人が口述する手紙をスザンナに書きとらせる第3幕の二重唱です。二人の声がからみあう響きの美しさを味わってください。 
 最後は第4幕でスザンナが唱うアリア。この甘美を極めた旋律は、モーツァルトが書いた最も美しいアリアの一つでしょう。これを聴いて、スザンナが本当に伯爵と密会するのではないか、とフイガロが信じてしまうのも無理はありませんね。 

                  *      * 

 《コジ・ファン・トウッテ》からは、まず第1幕からで、出征した(実は嘘なのです)恋人たちの無事を祈る姉妹に、賭けの仕掛人のバスのドン・アルフォンソが加わって唱われる美しい三重唱です。 
 次は2人がアルバニア人に化けて誘惑しようとしても揺るがない柿妹の様子に、賭けはこちらの勝ちと、恋のなぐさめを与えてくれる愛のそよかぜをたたえて テノールのフェランドが唱うアリアです。 
 3曲目は第2幕でドラベッラを口説くバリトンのグリエルモと、それに答える妹娘との二重唱です。現実的なドラベッラは誘惑に負けて、ハートのペンダントを男に渡してしまうのです。 
 4曲目は貞操堅固な柿娘のフィオルディリージが、フェランドの必死の口説き、とうとう陥落する場面 で、モーツァルトが書いた最もすばらしい二重唱です。 
                  *      * 

 最後は《レクィエム》から三重唱が3曲唱われます。 
まず「怒りの日」から「不思議なラッパ」です。最後 の審判を告げるラッパによって、死者は墓から出て神 の玉座の前に集められると唱われます。 
 次は「思い出し給え」と祈る美しい三重唱です。カ ノン風の伴奏に乗って、アルトから唱い始められるこ の三重唱は、全曲の中でも特に感緒深いものです。 
 次の「ほむべきかな」は、弟子のジュスマイヤーが 
師のスケッチに基づいて書いたとされ、オペラ風です。 
 
 

出演者のプロフィール

○近藤千加枝(ソプラノ)
武蔵野音楽大学及び大学院声楽科卒業。二期会オペラスタジオ第39期修了。優秀賞受賞。在学中モーツァルトの(ドン・ジョヴァンニ)のドンナ・アンナ役に出演。97年、千葉オペラ(フイガロの結婚)にスザンナ役でデビュー。二期会会員。

○堪山 貴子(メゾ・ソプラノ)
東京芸術大学及び大学院オペラ科修了。二期会オペラスタジオ第37期修了。修了時に優秀賞受賞。91年、ローゼの会公演にてオペラ・デビュー。
その後、《フイガロの結婚》のケルビーノ、マルチェリーナ、《カルメン》のタイトル・ロール等に出演。ベートーヴェンの(第9)の独唱者など演奏会出演の経験も豊富。二期会会員。

○加藤信行(テノール)
東京芸術大学在学中より、藤原歌劇団及び二期会のオペラに出演。コンサートなどにも独唱者として出演。91年、東京オペラシンガーズを組織。以降中心メンバーとしてバイエルン国立歌劇場の日本公演などに出演。その他様々な分野で活躍。

○成田 真(バス・バリトン)
愛知教育大学教育学部を経て、東京芸術大学音楽学部声楽科卒業。同大学院オペラ科修了。95年芸大オペラ《コジ・ファン・トゥッテ》のドン・アルフォンソ役で出演。横浜シティ・オペラ公演《ドン・ジョヴァンニ》のレポレッロ役で本格的オペラ・デビュー。演奏会ソリストの経験も多い。

○服部容子(ピアニスト)
桐朋学園大学演奏学科卒業。二期会コレペティトゥア塾修了。日生オペラシリーズ、二期会、サイトウキネンフェスティヴァル、ヘネシーオペラシリーズなどにコレペティトゥアとして参加。文化庁オペラ研修所、二期会オペラスタジオ講師。
 

 

 

 
戻る.....