第160回例会の内容紹介


♪安井陽子(Sp) 友清崇(Bs) ジョイント・リサイタル

2017.5.14(日)14:00〜17:00 藤沢リラホール (第160回)

ピアノ伴奏: 邵 旻霄 (シャオ・ミンシャオ)

曲目:
モーツァルト作曲 
♪モテットK.165よりアレルヤ(安井)
♪すみれ  K.476(安井)
♪夕べの想い K.523(友清)
♪クローエに K.524(友清)
♪ピアノ独奏:幻想曲 K.397 (邵)
♪コンサートアリア「あなたに明かしたい、おお神よ」K.418(安井)
♪「フィガロの結婚」よりフィガロのアリア(4幕)「すべての準備は整った」(友清)
♪「魔笛」より夜の女王のアリア「復讐の心は地獄のように胸に燃え」(安井)
♪「魔笛」よりパパゲーノ、「パパゲーナ!パパゲーナ!パパゲーナ!」(友清)
♪「魔笛」よりパパパの二重唱(安井・友清)

♪.シュトルツ:二人の心は4分の3拍子(安井・友清)
♪R.シュトラウス:あした(安井)
♪R.シュトラウス:ツェツィーリエ(安井)
♪シューベルト:音楽に寄せて(友清)
♪シューベルト:魔王(友清)
♪ワーグナー「タンホイザー」より“夕星の歌”(友清)
♪J.シュトラウス「こうもり」よりアデーレのアリア
   “侯爵さま、あなたのようなお方は”(安井)
♪レハール:メリーウィドウのワルツ(友清・安井)0


当日のプログラムより

 曲 目 解 説

♪モテット K.165より《アレルヤ》
 この曲は元来は教会音楽だったのですが、第3楽章が単独で演奏会に取り上げられるようになり、コロラチュラ・ソプラノのコンチェルトのように歌われるようになりました。

♪《すみれ》 K.476
モーツァルトの歌曲でゲーテの詩によるものはこれだけです。原詩が短いながらバラード調になっているのを、巧みな転調で生かし、小さなドラマに仕立てています。

♪《夕べの想い》 K.523
 身しみるような哀感をたたえたこの歌曲を書いたのは、自分の墓について考えだからでしょう。

♪《クローエに》 K.524
 美しい目を持った恋人クローエに呼びかける快活な青春の歌。

♪幻想曲 ニ短調 K.397
 ひろく愛好されている曲ですが自筆譜も筆写譜もありません。

♪コンサートアリア《あなたに明かしたい、おお神よ》K.418
 コロラチュラ・ソプラノの極めて技巧的なアリア。音域は広く、高い第3線「ホ」に達します。

♪「フィガロの結婚」よりフィガロのアリア(4幕)《すべての準備は整った》
 結婚式の夜と言うのに、伯爵がフィガロの花嫁スザンナと密会している思いこんだフィガロの歌うアリア。

♪「魔笛」より夜の女王のアリア《復讐の心は地獄のように胸に燃え》
 コロラチュラ・ソプラノの技巧を存分に生かしたアリア。

♪「魔笛」よりパパゲーノ、《パパゲーナ!パパゲーナ!パパゲーナ!》
 パパゲーノがパパゲーナに呼びかけるアリア。

♪「魔笛」よりパパパの二重唱
 パパゲーノとパパゲーナの二重唱。
                    (井上太郎)


♪シュトルツ:《2人の心は4分の3拍子》
ウィンナ・オペレッタの「最後の神様」と呼ばれたロベルト・シュトルツが1993年に作曲して彼の代表作となったオペレッタ「2人の心は4分の3拍子」のタイトルの2重唱で、ウィーン子なら誰でも知っているワルツ。

♪R・シュトラウス:《あした》
リヒャルト・シュトラウスが1894年に作曲した「4つの歌」の第4曲。詩は、スコットランド生まれで、長らくドイツに住んだジョン・ヘンリー・マッケイによる。シュトラウスの書いた最もロマンティックな作品の一つで、余りに繊細で、これ以上ないほどの美しさをもった作品。

♪R・シュトラウス:《ツェツィーリエ》
やはり上記「4つの歌」に含まれている2番目の作品。原詩は冷たい恋人に対する恨み節なのですが、ワーグナー風の熱烈な愛の歌に出来上がっています。

♪シューベルト:《音楽に寄せて》
「歌曲の王」と呼ばれるフランツ・シューベルトが、友人のフォン・ショーバーの詩に1817年に作曲したもので、音楽に対する愛と感謝を率直に表現した歌。

♪シューベルト:《魔王》
1815年にシューベルトが極めて短時間のうちに作曲されたという逸話のある作品で、詩はゲーテ。一人の歌手で、狡猾に言い寄る魔王、馬で家に急ぐ父親、恐れおののく息子の3役を演じ分ける必要があり、伴奏もかなりの技術を要するものとなっています。しかし、ゲーテはこの作曲を評価しなかったそうです。 

♪ワーグナー:「タンホイザー」から《夕星の歌》
リヒャルト・ワーグナーが1845年に完成させた5番目のオペラ「タンホイザー」の第3幕で、追放された騎士タンホイザーの教皇からの赦しと帰りを待つエリーザベトの願いが叶うように星に祈るタンホイザーの親友ヴォルフラムの美しい歌です。

♪J・シュトラウス:「こうもり」より《侯爵様》
「こうもり」は「ワルツ王」ヨハン・シュトラウス2世のオペレッタの代表作で、恐慌の引き金ともなって大失敗に終わったウィーン万博の翌年初演され、大ヒットとなったものです。このアリアは第2幕のオルロフスキー公爵邸の舞踏会で女優に扮して出席しているアイゼンシュタイン家の女中アデーレがやはりフランスの貴族ルナール侯爵に扮してきているご主人に正体を見破られたときに、大勢の出席者の前でこれをごまかし、かえってご主人をやりこめて笑いものにします。

♪F・レハール:「メリー・ウィドウ」からワルツ
ウィンナ・オペレッタの「白銀期」を代表するフランツ・レハールが1905年の大みそかに発表してセンセーショナルな成功を収めた代表作で、そのタイトルのワルツは主役2人の2重唱「唇は語らねど」という題もついている。お互いに愛しながらも身分違いの理由からどうしても「愛している」と言い出せない男と女の意地っ張りが甘いメロ―ディーに乗せて語られます。                     (吉野 忠彦)


◎演奏者のプロフィール


安井 陽子(やすい ようこ) ソプラノ
 桐朋学園大学声楽科卒業。同大学研究科修了。二期会オペラ研修所修了後、文化庁在外研修員としてウィーンに留学。クラーゲンフルト市立劇場にてヘンツェ「若き貴族」イーダにてヨーロッパデビュー。以来、モーツァルト「魔笛」夜の女王、オッフェンバック「青ひげ公」小姓、ロザリンデ等で高い評価を受けた。2008年R.シュトラウス「ナクソス島のアリアドネ」のツェルビネッタで国内本格デビュー。コロラトゥーラの見事な歌唱と豊かな音楽表現が新聞や専門誌などにて絶賛され一躍注目を浴びる。「魔笛」夜の女王としての出演は多く、日生劇場、新国立劇場、東京二期会の公演等に出演している。ワーグナー「ジークフリート」森の小鳥、池辺晋一郎「鹿鳴館」(世界初演)顕子、R.シュトラウス「ばらの騎士」ゾフィー、「アラベッラ」フィアッカミッリ、「ホフマン物語」オランピア、「フィデリオ」マルツェリーネ、「ファルスタッフ」ナンネッタなどで好演。 コンサートでも著名指揮者らと共演し、宗教曲からマーラーの交響曲に至るまで好評を得ている。東京二期会会員。

友清 崇(ともきよ たかし) バリトン
 桐朋学園大学声楽科卒業。同大学研究科修了。二期会オペラ研修所第45期マスタークラス修了。修了時に優秀賞および奨励賞を受賞。その後平成15年度文化庁新進芸術家国内研修員としてイタリアオペラを研修。1999年より2005年まで新国立劇場合唱団に所属し数多くのオペラに出演。2005年よりオーストリアへ留学。ウィーン国立音楽大学研究課程声楽科を修了。帰国後第七回藤沢オペラコンクールにて第2位受賞、第77回日本音楽コンクール歌曲部門で入選を果たすなど逸材を発揮。2009年R.シュトラウス《カプリッチョ》にて東京二期会オペラ劇場デビュー。2010年新国立劇場における東京二期会-モーツァルト《魔笛》では愛くるしいパパゲーノを披露し聴衆を魅了。さらに2011年R.シュトラウス《サロメ》ヨカナーンでは現代オペラ演出界最大の鬼才ペーター・コンヴィチュニーによる高い演劇性を求められる演出のなかで見事な演唱を果たした。2012年バルセロナ・リセウ大劇場とチューリッヒ歌劇場との共同制作による東京二期会《パルジファル》クリングゾル(飯守泰次郎指揮 クラウス・グート演出)でも好評を得た。2013年藤沢市民オペラ創立40周年記念公演《フィガロの結婚》では主役フィガロを歌い、クラシック音楽誌《音楽現代》にて《高い音楽性と堂々たる声音、雄弁な演技で重責を全うした。》と賛辞を受けた。2016年東京二期会、ライプツィヒ歌劇場との提携公演《トリスタンとイゾルデ》クルヴェナールに出演。二期会会員。

邵 旻霄(シャオ ミンシャオ) ピアノ
 4歳からピアノを始める。2004年パリにてUFAM国際音楽コンクール第1位獲得。桐朋学園大学、同研究科修了。これまでにピアノを角野裕、広瀬康、川村文雄、室内楽を藤井一興、石島正博、堤剛各氏に師事。




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