湘南モーツァルト愛好会

第48回例会の内容紹介

若きモーツァルティアンの為のコンサート

 

  平成10年11月8日 13:30 藤沢リラホール (第48回)  

    

 
ピアノ・ソナタ ト長調   K.283 
   第1楽章 アレグロ 
   第2楽章 アンダンテ 
   第3楽章 プレスト 
                 加藤 真紀子 
 
ピアノ・ソナタ 変□長調  K.281 
   第1楽章 アレグロ 
   第2楽章 アンダンテ・アモローソ 
   第3楽章 ロンド・アレグロ 
                 高木 陽子 独唱 
 
演奏会用アリア       K.505 
  ‘どうしてあなたが忘れられるだろうか〜 
  心配しなくともよいのです、愛する人よ” 
 クローエヘ        K.524 
 ルイーゼが不実な恋人の手紙を焼いたとき 
 歌劇「フイガロの結婚」から   K.492 
   恋とはどんなものかしら 
 歌劇「皇帝ティトの慈悲」から  K.621 
   “私は行く、でも愛しいあなたよ” 
            独唱:背戸 裕子  
         ピアノ伴奏:曽川 裕子  
 

ねえ、ママ聞いてちょうだい”の主題による12の変奏曲 K.265 
 幼想曲 ハ短調   K.475 
 ピアノ・ソナタ ハ短調   K.457 
   第1楽章 モルト・アレグロ 
   第2楽章 アダージォ 
   第3楽章 アレグロ・アッサイ 
                 浦川 玲子 
 
 

 プログラムによせて

                           井上太郎 
  

 今年で2回目になる「若きモーツァルティアンのためのコンサート」は30歳以下のプロ、またはプロを 
目指す人たちに演奏の場を提供する目的で始められました。出演者は、会員が推薦した応募者から提出されたテープを、会員から立候補した審査員の方々に、名前を明かさずに審査して頂くやり方で決めるのです。今回審査にあたったのは桶田理喜(K.174)、能登 崇(K.588)、廣政 豊(K.421)、安永美佐子(K.572)の4人の方々です。厳正な審査のご苦労に改めてお礼を申し上げます。 

 今日のプログラムはいずれもモーツァルトの作品で最初の加藤真紀子さんが弾くト長調のピアノ・ソナタ(K.283)は、1775年の始めにミュンヘンで書かれた6曲のソナタの5曲目で、楽しい、唱うような旋律で始まり、全3楽章です。 

 次の高木陽子さんの弾く変ロ長調のソナタ(K.281)は同じセットの3曲目で、全体にハイドン風のスタイルで書かれた、全3楽章よりなる美しいソナタです。 

 3番目のプログラムは背戸裕子さんの独唱です。最初の演奏会用アリアはソプラノの名歌手で《フイガロの結婚》の初演の際、スザンナを唱ったイギリスの名歌手ナンシー・ストレースの告別演奏会のために書かれた異色作です。次に歌曲が2曲唱われます。いずれもウィーン時代に書かれた珠玉の作品です。最後に唱われるオペラのアリアの最初は 〈フイガロの結婚)(K.492)でケルビーノが唱う有名なカンツオネッタです。2曲目はモーツァルトが死の年に書いた(皇帝ティトの慈悲)(K.621)の第1幕で唱われるアリアで、今日はピアノ伴奏だけですが、もともとはオーケストラにクラリネットのオブリガートが付く珍しい曲です。 

 休憩の後は再びピアノ独奏で、清川玲子さんの出演です。始めの曲(K.265)は、わが国では(きらきら星の変奏曲)として親しまれています。最後に弾かれるハ短調の幻想曲(K.475)とソナタ(K.457)は、モーツァルトのこのジャンルにおける最高傑作です。 
 
 
 
 

出演者のプロフィール

   

加藤 真紀子(ピアノ)  86年桐朋学園大学付属子 供のための音楽教室に入室。91年PMA(ピアノ・ ミュージック・アカデミー)に入室。92年前記音楽教室修了。95年PMA修了、桐朋学園大学短期大学部芸術科音楽専攻に入学。97年同大学卒業演奏会に出演、同大学卒業、同大学短期大学部専攻科音楽専攻に入学、家永音楽事務所主宰第24回家永ピアノ・オーディション 《合格者紹介コンサート》 に出演、ウィーンのサマーセミナーに参加アヴォ・クユムジャン氏に師事。 98年家永音楽事務所主宰ピアノ・ジョイントコンサートに出演、現在、桐朋学園大学短期大学部専攻科に在学中。 ピアノを幼少より稲田美代子氏に師事。 
                     (推薦者 五十嵐幸子K.548) 
 

高木 陽子(ピアノ)  桐朋学園女子高等学校音楽科、同大学音楽学部ピアノ科を経て、パリ国立音楽院卒業。Piano Masters Players 国際コンクールディプロマ賞、Mayse Chelin 国際ピアノコンクール3位受賞、William Kapell,Noyer,Rachmaninoff音楽祭で特別賞受賞後コンサート出演。KMF音楽祭にて最優秀演奏者に選ばれFMラジオで放送される。Theatre du Jardin やパリ近郊のコンサートホール、浜離宮朝日ホール、府中の森ウィーンホール、世田谷美術館などリサイタルを中心に幅広く活躍中。これまでに辻井雅子、関 晴子、田崎悦子、V.YANKOFF、P.DEVOYONの各氏に師事。 
                     (推薦者 五十嵐幸子K.548) 
 

背戸 裕子(メゾ・ソプラノ)  1973年生。神奈川県出身。92年北鎌倉女子学園高等学校音楽科卒業、96年東京芸術大学音楽学部声楽科卒業、98年同大学大学院修士課程オペラ研究科修了。 第37回鎌倉市学生音楽コンクールにて市議会議長賞、ベルトラメリ能子賞受賞、第45回全日本学生音楽コンクール東日本大会高等学校の部第2位、第50回同コンクール同大会大学・一般の部にて奨励賞受賞。同声会主催新人演奏会出演。芸大定期オペラ、モーツァルト作曲「皇帝ティトの慈悲」セスト役、ビゼー作曲「カルメン」 カルメン、メルセデス役、ヨハン・シュトラス作曲「こうもり」オルロフスキー役で出演。98年藤沢リラホールにて第1回リサイタルを開催。嶺貞子、高木浩子、児島百代、角田和子、長野由美の各氏に師事。現在、コンセール・C、二期会イタリア歌曲研究会会員。 
                   (推薦者 木村 半 K.361) 
 

曽川 裕子(ピアノ伴奏)  1971年生まれ。83年PTNA ピアノコンクール全国大会に於いて金賞。 
 84年虎の門ホールにおける「ピアノ協奏曲のタベ」に出演、モーツァルトのピアノコンチェルトをオー 
ケストラと協演。87年東京芸術大学付属高校入学。90年東京芸術大学音楽学部ピアノ科人学。93年同大学大学院入学。96年ミュンヘン国立音楽大学大学院入学。98年イタリアにおいて、イブラピアノ国際コンクール第4位受賞、同年大学院修士課程ディプロマ取得。ピアノを山口喜久子、高良芳枝、角谷裕、クラウス=シルデ、ミヒャエル=シェーファー、歌曲伴奏をセリーヌ・デュティ、へルムト・ドイチュに師事。 
 

清川 玲子(ピアノ)   92年東京音楽大学ピアノ科卒。 98年オーストリア・ウィーン国立音楽大学器楽教育科を、ピアノ実技・ピアノ教授法共に最優秀の成績で卒業、オーストリア国家ピアノ教授資格を取得。 88年ロンドンの英国王立音楽院に、90年米国インディアナ大学音楽学部に短期留学。96年第2回ウィーン音楽国際コンクール・イン・ジャパ ンでセミファイナリスト、第19回マスタープレイヤー ズ国際音楽コンクール(スイス)で特別賞受賞。  ウィーンを始めパート・ハル、プルネン、三郷、越 谷、伊奈、つくば、仙台、東京、小田原などにおい てソロ、室内楽等のコンサートを行う。 
                 (推薦者 小菅 孝二 K.459)