| 第79回例会の内容紹介 |
もうひとつのモーツァルト平成15年10月19日 14:00 藤沢リラホールフルート:新井力夫 ハ−プ:小堀真梨 チェロ:中田有 1)ディヴェルティメント 第4番ハ長調 K.439b アレグロ・ラルゲット・メヌエット・アダージョ・ロンド フルート/チェロ/ハープ 2)フルート四重奏曲二長調 K.285より 第2楽章 ロ短調 フルート/チェロ *話:モーツァルトとフルート 新井力夫 3)ピアノ協奏曲 第23番 イ長調 K.487より 第2楽章 嬰ヘ短調 井上太郎 編曲 フルート/チェロ/ハープ 4)フルートとハープのための協奏曲 ハ長調 K.299より 第2楽章 ヘ長調 フルート/チェロ/ハープ *話:モーツァルトとハープ 小堀真梨 5)二重奏曲 ハ長調 K.487より アレグロ・アンダンテ・メヌエット・ポロネーズ・アレグロ フルート/チェロ *話:モーツァルトとチェロ 中田有 6)《ドン・ジョヴァンニ》より「セレナーデ」 フルート/チェロ 7)《魔苗》 より「なんと素晴らしい音だろう」 フルート/チェロ 8)《春への憧れ》 K.596 井上太郎 編曲 フルート/チェロ/ハープ
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| 曲 目 解 説 |
♪ディヴェルテイメント 第4番 ハ長調 K.439b 自筆譜が残っていないので、さまざまな解釈がされてきた作品です。作曲年代は1783〜88年と考えられ、原曲の楽器編成は3本のバセットホルン(クラリネットに似た古い木管楽器)となっております。恐らく友人の家でのホームコンサートのために書かれたものと思われます。新全集では「25の小品(5つのディヴェルティメント)」となっており、今日演奏される第4番は短い5つの楽章よりなります。 ♪フルート四重奏曲 ニ長調 K.285より 第2楽章 モーツァルトはマンハイムでドジャンというフルートを得意とする医師と知り合い、その人の注文により2曲書いた中で最も有名な傑作です。1777年12月25日に完成されました。この第2楽章はロ短調で書かれており、アインシュタインは「グルックの《オルフェオ》の楽園の場面への前奏曲を除けば、かつてフルートのために書かれた最も美しい伴奏付きの独奏曲」と絶賛しております。 ♪ピアノ協奏曲第23番 イ長調 K.488より 第2楽章 この曲がモーツァルトのピアノ協奏曲の中で取り分け人気が高いのは、嬰ヘ短調で書かれた絶美の第2楽章があるからでしょう。作曲の完成は1786年3月6日。私はフルートとハーブとチェロでも、この楽章の美しさを表現できると思い、編曲しました。 ♪フルートとハーフのための協奏曲 ハ長調 K.299 より 第2楽章 モーツァルトは1778年にパリで知り合ったド・ギーヌ公爵がフルートの名手であり、その令嬢もハーブを見事に弾くと父宛の手紙に書いています。この2人のために書かれたこの曲の第2楽章は取り分け美しく、室内楽的編成に適しております。 ♪二重奏曲 ハ長調 K.487より アレグロ・アンダンテ・メヌエット・ポロネーズ・アレグロ 12の小品よりなるこれの第1曲の自筆楽譜には「1786年7月27日ウィーンにて、九柱戯をしながら」と書込みがあります。九柱戯というのはボーリングに似た遊びで、モーツァルトには他にも 《ケーゲルシュタット(九柱戯)・トリオ》K.498 という曲もあります。二重奏曲の編成は自筆譜には指定がなく、2本のホルンではないかと言われております。 ♪歌劇《ドン・ジョヴァンニ》より「セレナーデ」 第2幕でドン・ジョヴァンニが、ドンナ・エルビーラの侍女を誘惑しようと窓の下で唱うセレナーデで、弦楽器はピチカートに終始し、それにマンドリンが入ります。ニ長調、8分の6拍子の甘美な旋律です。今日の演奏ではチェロが歌の旋律を奏し、フルートが伴奏する形をとっております。 ♪歌劇《魔笛》より「なんと素晴らしい音だろう」 これは第1幕の終わりに近い部分からの抜粋です。パミーナとパパゲーノがタミーノの笛の方向へ急ぐとそこに二人を追うモノスタートスと奴隷たちがやってきます。そこでパパゲーノは鈴を取り出して鳴らすと、追手たちはうかれて踊り出すのです。このメルヘン的な楽しい場面はグロッケンシュビールという楽器を使いますが、今日はそれをフルートで吹きます。 続いて出てくるパミーナとパパゲーノの二重唱の旋律はシューベルトの《野ばら》 とそっくりです。もちろんモーツァルトが先に作ったのですが。 ♪《春への憧れ》K.598 井上太郎 編曲 この楽しい歌は湘南モーツァルト愛好会の歌になっております。今回の演奏のために新たに編曲しました。 ♪ザルツブルクの古城幻想 井上太郎 作曲 プログラムにはありませんがアンコール用に作りました。もし演奏されましたらご感想をお聞かせ下さい。 |
| 出演者のプロフィール |
♪新井 力夫(フルート) 国立音楽大学及びドイツのデットモルト音楽 大学卒業。吉田雅夫、パウル・マイゼン両教 授に師事。トリアー市立劇場のソロ・フルーティストを経てミュンヘンのバイエルン国立ゲルトナープラッツ劇場のソロ・フルーティスト。帰国後、ムラマツ・フルートレッスンセンター講師、サロン・セイワを主宰、2001年9月よりムラマツ・フルートレッスンセンター横浜のセンター長。CDも数枚ある。 ♪小堀 真梨(ハープ) 東京芸術大学ハープ科卒業。桑島すみれ氏に師事。卒業後、ベルギーのブリュッセル王立音楽院でスザンナ・ミルドニアンに師事し、独奏・室内楽ともにプリミェ・プリで卒業。 その後、アムステルダム王立音楽院にて研鑽を積む。渡欧中イタリアでの国際ハープコンクールで2位受賞。またフランスではリリー・ラスキーヌに師事。ブリュッセルの王立モネ劇場のハープ奏者を務めた。さらにニューイングランド音楽院にて作曲・編曲法を学ぶ。これまでNHK名曲アルバム・FMリサイタル、N響、読響、東フィル、ルーマニア国立オーケストラなどに出演している。 ♪中田 有(チェロ) 桐朋学園大学音楽学部、同大学研究科を卒業。同大学の奨学金を得て、ヨーロッパ各地で演奏する。第2回全日本ビバホールチェロコンクールにて特別賞、第7回日本室内楽コンクール(ピアノとのデュオ)入賞。2000年、国立ルーマニア・フィルハーモニー管法楽団とエルガーのチェロ・コンチェルトを共演。 |