しがらみのない議会報告
H19.10.21
(職員定数について)
井手たく
「現時点では神奈川県としては、 教職員、警察官を含めた職員定数の合計は、 今後どのように推移していくのか? 又神奈川県総体の人件費は、 どのように推移していくと考えているのか?」
松沢知事
「職員の大半を占める警察官や教職員の数は、 国の法令により決定される部分が大きい。 警察官は国の1万人増員計画が平成19年度で 終了しました。当面増減は生じない。 教員は、児童生徒数が増加傾向にあるため、 しばらく増加傾向が続く。
以上全体としては極めて緩やかに増加する。 人件費は今後の大量退職に伴い、退職手当は、 高額のまま推移。 一方で新陳代謝が進むことにより、 一人当たりの平均給与額がダウンしますので、 人件費総額としてはここ数年横ばいで推移する。」
井手たく
「実は私はこの県議選、県の職員を1万人削減する必要があるということを街頭で演説して当選をさせていただきました。ただ、現状の法体系(教師、警察の数は国が決める)の中では、いたしかたないということで、微増(教師、警察を含めた県負担総職員数)するという知事のお答えがありました。私はなんとかして抑制し、横ばいもしくは減少に転じるような、職員定数のありかたを是非検討して欲しいと思う。借金が毎年1000億円ずつ増えている、森林づくり公社も廃止して、260億円の借金は県の負担となる、そういう状況もある。」
松沢知事
「今、行革の中でも1500人削減(警察、教師を除く知事部局)に向けてかなり厳しく対応して、これを目的、目標に向けてやっています。人口から見ると県庁の職員は最も少ないのが神奈川県。サービスは放棄してとにかく県庁の職員を減らせばいいんだと
いうふうになっては本末転倒だと思います。(知事部局)1500人目標達成に向けて努力していきます。」
井手たく
「全国平均が31.4%これは人件費の平均数。神奈川県が46.7%と開きがある。神奈川県においては二つの大きな政令市を抱えている、もう一つは他の自治体に比べて狭い面積に、大変多くの人たちが住んでいるこういう要因もあるだろうといわれている。
一方で、神奈川県がやってきた多くの仕事を、政令市がかわりにやってくれているということもあり、政令市が二つあるから人件費が高くなっても仕方がないという考え方はある意味成り立たない。全国の平均だと18.9%投資的経費が平均値として出されている。神奈川県におきましては、11%。サービスをとにかく切るということが私の目的ではなくて、投資的経費をより確保するために、神奈川力構想をより、その実現を担保するために、固定費としての人件費の見直しをさらに削減していかざるを得ないのではないだろうか。」
(出資法人)
井手たく
現在、出資法人へ神奈川県が派遣している職員の人数は41人です。県と出資法人の連携を行ううえで必要との考え方もありますが、地方公務員法の職務専念義務を踏まえれば、別法人へ派遣されている状態は、決して好ましくありません。又平成14年度から施行された、いわゆる派遣法では、派遣の際、条例を定めて派遣するという手続きが義務付けられました。これは行政職員が別法人へ派遣されることを見直すという意味合いがこの法律制定にはあると考えております。そこで知事に質問です。
「派遣の必要性を各法人において検証し、現在の派遣数まで減少させたと受け止めておりますが、現在、派遣している職員についても基本的に廃止するという考え方で臨んでいくべきと考えますが、いかがでしょうか?」
松沢知事
県の施策推進の必要性から職員を派遣しているものであり、一律に廃止することは困難でございます。しかし、今後とも第3セクターの自立化を進める観点も踏まえながら、人的支援の必要性を十分精査いたしまして、派遣職員の引き揚げに努力をしてまいりたい。
井手たく
「現職の県職員が出資法人の役員を兼務していることについて質問します。現在役員兼務の人数は227人です。役員を兼務する現職県職員は発注、受注の双方に身を置くことになるわけで、極めて不健全な体制になっていることも事実です。そこで知事に質問です。「現職職員による出資法人役員兼務について基本的に廃止するという考え方で臨んでいくべきと考えますが、ご見解をお聞きします。」
松沢知事
「県職員が法人の非常勤役員に就任しているのは、県の施策の協調・連携を図る観点から、法人運営に関し助言や調整、チェックを行うためであり、法人の入札や契約などの個々の事業の執行に直接携わることはありません。しかし、最初に県職員が法人の役員に就任したころに比べて、県の施策とのかかわりが変化してきている場合もございますので、役員就任についてはその都度必要性を検証してまいります。」
井手たく
「現在、出資法人の役員には運営上、どのような責任が義務付けられているのか?そして、法人の役員が辞任、もしくは給料のカットなどにより責任をとられたケースはあるのか?」
松沢知事
「役員はいわゆる善良なる管理者の注意をもって職務を執行する義務を負いますので、注意義務に反して法人に損害を与えた場合は、その損害を賠償する責任を負うことになります。役員が責任を取った事例についてのお尋ねについては、注意義務を欠いたいわゆる放漫経営など、役員としての責任を全うせずに法人経営が悪化したというケースはなく、法人の役員が経営責任を問われた事例はなかった。」
※ 民法、道路公社法、住宅供給公社法、公益法人監督指導基準をみても特に出資法人役員の責任、義務について謳われているところがない。つまり出資法人役員は責任なき位置づけにある。
県議の出資法人役員兼務についても見直すべきと考えている。
井手たく
次に平成18年6月に公益法人制度改革のために新たに制定された一般社団法人及び一般財団法人に関する法律について質問します。この法律は、平成20年6月施行予定ですが、特に法人役員の責任、義務を明確に謳っています。法律の第111条には(理事、監事又は会計監査人はその任務を怠ったときは、一般社団法人に対し、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。)との規定があり、公益法人にはこのような役員の責任規定が設定されるのはこの法律が初めてのことだと考えます。「このあたりを県はどのように受け止めているのか?」
松沢知事
「公益法人制度改革を推進するために制定された法律では法人と役員の責任が株式会社などと同様、法律上、明確にされるのは社会情勢の変化を踏まえた時代の要請であると受け止めております。」
井手たく
「この法律制定を受けて、法人からの役員就任要請に対する対応をどのように見直すのか?」
松沢知事
「県職員が法人から役員就任の要請を受けた場合の対応につきましては、役員の責任がより明確化された状況を踏まえ、今後は役員就任の必要性をより厳正に精査していく必要があると考えております。具体的には、役員に就任し、県の施策との連携を図るという観点から、法人の事業に積極的に関与する必要性があるかどうか、また、常に法人の状況を把握し、チェックや助言を適宜行う必要があるかどうかといった点を検証し、県職員の役員就任の是非を判断していきたいと考えております。」
井手たく
「さらに役員選任のあり方をどのように見直すのか?お考えを併せてお聞かせください。」
松沢知事
「役員に就任する職員につきましては、従来からも就任要請の趣旨や事業のかかわりを踏まえ、最もふさわしい職の職員を推薦しておりましたので、就任の必要がある場合には、今後ともこうした対応をとってまいります。」
井手たく
「今、マスコミで一番取り上げられておりますのが、天下りの問題です。川崎市の事例は参考になります。川崎市を退職した職員の主要出資法人などへの再就職に関する指針というものを定めておりまして、天下りの際の報酬と任期の限度を定めております。又退職手当は天下りした職員には支給をしない、そういう指針も定めておるようです。平成19年で35の出資法人のうち年収500万円を超す事例が5件あり、これは指針から外れるものだということで、今後改めるように川崎市も出資法人に働きかける、そういうやり取りもあったようです。是非ともこういう、とりあえず天下りのことに対する神奈川県としての対応というものも、ぜひ考えて頂きたいと思うんですが、知事のほうから御所見をお伺いしたいと思います。」
松沢知事
「神奈川県は2年前にキャリアバンク制度を導入しました。したがって、県の退職者はそこに申し出る、そして求人の企業の方は、あるいは第3セクターの方はそこから言い方がいたら登用するという形をとらせていただいております。天下りが横行しているわけではないということを見ていただく、そのための仕組みとしてこのキャリアバンク制度等を充実させていきたいと考えております。」
井手たく
「市街化区域と市街化調整区域の線引き見直しによって、市街化区域が拡大すると、自然環境の喪失による環境悪化や、多大な都市基盤整備に伴うことによる行財政運営への懸念があると認識しておいますが、これらの課題への対策として、現在進めている線引き見直しにおいては、どのような考え方のもとに行っていくのか、知事の所見を伺います。」
松沢知事
「自然的環境の保全や農林漁業との調和を図りながら、引き続き公共投資の効率化に資する線引き見直しを進めてまいります。」
井手たく
「市街化区域と市街化調整区域の線引きの見直しによる農地などへの影響について、どのようにお考えになるのかお聞かせください。」
松沢知事
「県といたしましては、昨年4月に神奈川県都市農業推進条例を施行し、本県農業の持続的発見を図ることとしておりますので、今後とも担い手の農地の集積や農業生産基盤の整備などを推進し、そうした重要な役割を担っている農地の有効活用と保全に努めてまいりたいと考えております。」
井手たく
「狭い土地の中で、農業をやる不利さ、又中山間地での農業の難しさ、また有機農業の手間、これらを十分勘案した農業への所得保障が必要であると考えます。人口減、社会保障費用の増加を考慮すれば、今後の国土形成・県土形成については、根本的に見直すべきと考えます。そういう意味では農家への所得保障は十分県においても検討の余地があると考えられますが、どのように考えているのか?お聞かせください。」
※平均年収211万円
松沢知事
「所得保障についてでございますが、個人の生産活動への公的支援に関する国民、県民の理解や、WTOの国際ルールという外交関係の課題もあり、まずは国が検討すべきと考えております。」
井手たく
「今の日本というものは日本列島改造論、田中角栄氏のあの改造論から、今に至っているいろいろな公共インフラ整備が全国的に張り巡らされた。これで私ども国民は大変し利便性というものを得た。ただ国土形成という意味ではそろそろ私は転換するべきと思う。とにかく、便利に、とにかくアスファルトとコンクリートを広げていくという考え方というのは変えていくべき。そういう視点に立って、是非とも農業をしっかり守っていく施策を打ち出して欲しい。社会保障の財源がもうない、そういう状況の中で国民が大変不安な思いになっております。是非とも国土形成、県土形成を日本の中で変えていく、そういう視点で今まで農業施策でいろいろなことを私なりに勉強させていただいた中で、やはり所得というものを考えざるを得ない。」
松沢知事
「各県でばらばらにやることではなく、これはやはりWTOの条件、交渉の中でかなりの規制を受けるわけでありまして、まずこの外交問題でもありますWTO交渉が重要でありますから、そこで国の方針としてしっかり議論をしていただく。こういうやり方がいいのかどうかも含めて、国にはお願いしていく。」
【次回の予定】
日時 平成19年 11月18日(日)15時10分から17時00分
場所 藤沢市民会館 第3会議室
テーマ 県政報告
参加者との意見交換
資料作成者 神奈川県議 井手拓也
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